13 鈴木 寿(すずき ひさし)
★プロフィール

歳が数え易い1950年生まれの熱田っ子。

春敲会会員。

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シドニーで勤めていた事務所で、私が面接・採用したスタッフと(2002.2)

自己紹介

 昭和56年4月、正嗣さんのご紹介で廣瀬師に入門したのが私の能楽への始まりですが、興味は、住まいに近い熱田神宮の能楽殿が影響していたと思います。とは言っても、能楽殿に足を運んだのは学校の行事だけで、隣の図書館へ行ったときに、壁を隔てて聞こえる囃子の音に深遠なものを感じましてね。壁を隔てているがために、まばらにしか届かない音、とりわけ印象的な大鼓の鋭い音、メトロノームで刻めるような音楽でないこと、音と音の間隔に緊張感を覚えることなどでしょうか。

 今では、舞台でまのあたりにする囃子方の迫力というか、奏者が互いに息を計りながら、しのぎを削っている様も良し。さらに、囃子が進行する中で、演じるシテ、地謡がそれぞれに主張し、調和していくのも魅力の一つです。ジャンルは全く異なりますが、ジャズのコンボで聴くインプロビゼーションにも、奏者間の攻めあう緊張感に魅力を感じましたが、まあ、ジャズの聴き方も様々ですけれどね。そして、ジャズだとライブでまのあたりにするという迫力に似たものを、能舞台の上で地謡を務めているとき、足のしびれと格闘しながらも、間近で聴く囃子に感じています。もちろん、舞や謡を自身でやる面白さがあればこそ、進歩もないのに能楽が続けてこられたものだと思っています。『声に出して読みたい日本語』が流行っていましたが、謡は正にそれですね。味のあるフレーズが散りばめられ、諳んじて謡えるまで稽古すると、謡の流れに委ねれば、自然と出てくる。それが、かなり前に習ったものでも出てくるというのが良いですね。また、大きい声を発することも快感ですが、最近、家では遠慮しながら小声でやっています。カラオケボックスにでも出かけてみますか。

 子どもができてからは、子どもを相手に遊ぶことが趣味のようになってしまいましたが、もう少し打ち込まねばと思いつつ、趣味は趣味と割り切り、長く楽しめるようにやっていきたいと思っています。あれこれやってみたい趣味もありますが、今は仕事が趣味のようなものですね。と言っても、ワーカホリックでもなく、また遊び半分に仕事をしているという訳ではないですが、昭和区でまちづくりというローカルなことをやっています。本当に仕事かと言われそうですが、最近立ち上げた団体では「八事里山づくりの会」「ふくしマップ」で、地域の人たちとあれこれ楽しんでいます。紙面の都合で、続きはまたの機会に。

★穂高先生からの一言

 頭脳明晰、何でもこなす人、趣味も多才で人柄もとてもよい方です。たしか、海外勤務につかれる前は車の方も、かなりお好きであったような‥。最近はお乗りにならないのでしょうか。

 たしか、4月の伊勢神宮の奉納の時、車でお越しになり、途中で愛車と仲良く記念撮影を“さ・れ・た”ということがあったと聞きましたが‥。

★次回の会員

次回は、原松枝さんです。

 

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